メガネ・サングラス情報局

メガネ屋さんのお仕事

一般消費者にとっては、謎の多い職業です。いったい、店の中で何をしているのでしょう?
ここでは、皆さんに少しでも理解してもらえるよう、メガネ屋の1日の一例をご紹介します。

  • 9:30 
    前日発注チェック 店内商品チェック 受注商品仕上がりチェックなど  店内清掃・レジオープン・つり銭準備
  • 10:00
    開店 清掃継続 フレーム磨きなど
  • これ以降、お客様の来店にすべて左右されるので、順序は不動となるが、 午前中に事務仕事、メガネ加工などの接客以外の仕事を済まし、午後はできるだけ客待ち状態を作ろうとしている。
  • 20:00
    閉店 レジ閉め 銀行入金 発注作業など
  • 一言で言ってしまうと、客が来ると忙しく、来ないとえらく暇・・という仕事である。 じゃあ、客が来るとどうなるのか? メガネを作る前提とすれば、

オートレフを打つ

オートレフは自動他覚度数測定装置のことで、簡単な操作で度数を測ってくれる機械  これを操作して、おおよその度数を出す。これはあくまで目安。これだけで測定を終わらせるところは素人の店である。


度数選択を手伝う

テスト用仮枠(テスト用レンズを入れ替えできるフレーム)、もしくはフォロプター(レンズセットが組み込まれた大きな機器で、左右の眼で覗ける穴が付いてる。最近電動が多い)を用いて、様々な検査をする。この内容は専門的過ぎるので省略。
 
一般に、完全矯正度数=(その方の能力いっぱいまで矯正した度数:視力が単位ではない) と、装用度数=(その方の希望を入れたメガネを作るための度数:視力が単位ではない) を導き出す。
 
本来は、この部分が学習と経験の賜物なので、最も価値が高いが、法律的にも一般的にも認知されておらず、料金を請求できない。メガネ価格の不明確さはすべてここが原因。。


レンズをフレームに収める

加工機を用い、レンズを削り、フレームに収める。この作業も専門知識が必要だが、機器の操作そのものは簡単になった。昔々、ここは完全な職人技であった。まさに丁稚奉公しないと習得できない技術がそこにはあり、「普通のヒトではできないことができる職人=高給取り」の図式があった。これもメガネが高かった原因。現在でも難しい加工は多く、仕上がりに明確な違いが出る場合もあるが、一般人には見分けが付かない。


メガネの調整をする

新品をお客様の顔に合わせる。曲がったメガネを元に戻すなどの作業。完全に手先の作業。センスと器用さがものを言う。

メガネの修理

最近は、チタン材など商品材料が変化したため、その場での修理がやりにくくなった。また、不景気のせいで、修理よりも購入を勧める場合も多い。修理にも経費が掛かり、儲からずに手間ばかり掛かるので、やりたがらない店は多くなっている。


なんとなく、メガネ屋の仕事が見えてきましたでしょうか?

昔と比べて、フレームに合わせてレンズを削るなどの作業レベルに必要とされる技術は少なくなっていますが、持てる知識と経験を駆使して、お客様に最適なメガネを提供するという技術は、より高度なものが求められています。お願いできるならば、皆さんがお金を支払う部分は、フレーム+レンズの工業製品部分ではなく、それが自分にいかにマッチしたか? と言う点にしていただきたいのです。この点で充分な満足を得られたならば、そのメガネの価格がいくらであろうと、その価格は適正です。


メガネ屋になろうかと思っている方に

私自身が経験した業界ですので、多少フィルターは掛かった感想かもしれませんが、 ここ十年以内に創業した、もしくは台頭した企業は、皆さんの常識範囲内で判断できる普通の企業と思っていいでしょう。
上記以外、規模に関わらず歴史のある企業は、業界特有のクセ、慣習を持っており、一般常識ではない部分を持っている場合があります。 いずれにしても、一般消費者に非常に理解されにくく、正しい認識が得られにくい業種です。 ただし、特に小売業は、お客様から本音で「ありがとう」と言っていただける職業です。


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