メガネ業界に16年従事した 流通&ITコンサルタントが書いた メガネ評論

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メガネの価値とメガネ店の価値

2013-12-11

あなたにとってのメガネの価値とは何ですか?

よく見えること/カッコイイこと/似合うこと/掛けやすいこと/安いこと・・・・
たぶん、優先する事項は十人十色なのでしょう。

これがドクターに言わせると、第1に医療用具としての価値になります。
視力矯正用具として適切な度数・レンズ・フレームであることで、皆さんが
どんなメガネが欲しいかは問題にはなりません。
これはこれで筋が通っていて、明解な答えです。

皆さん、ドクターのところでメガネを購入したことはありますか?
処方箋をもらって、メガネはメガネ店で購入する。これが一般的ですよね。
(ドクターは物品の販売を法律で禁じられていますから。)

メガネ店は、処方箋を適切な度数と認識し、それに適切なレンズと適切なフレームを
選んでメガネを仕立てます。ここで、皆さんが思う価値を考慮して選んでくれるのが
まともなメガネ店です。

しかし、ここで皆さんの思う価値が100%実現できない場合が出てきます。
度数・レンズ・フレーム・使用方法に制約を受けるからです。これは、専門技術の
領域から出てきた制約ですから、皆さんには理解しにくく、メガネ店も説明しにくい
ものです。

現状はここで止まっています。
度数が高い⇒薄くしたい⇒レンズが高い⇒メガネも高くなる⇒希望どおりではない。
このようなことが日常茶飯事です。消費者は、わけもわからず高額のメガネを買わさ
れたと思ってもしかたがないでしょう。

実際に、この制約を利用して必要の無い機能を売りつけ、高額なメガネばかりを
売っているメガネ店も存在します。しかし、まともなメガネ店も、どうしようもない制約が
あるがゆえに致し方なく高額な商品を勧める場合があるのです。

消費者に、これらを見極めるのは難しいでしょう。制約そのものが専門技術に起因する
ものだからです。やはり、専門技術と消費者要求の両方を考慮できる第三者機関が
店舗・技術者の評価をすることが必要でしょう。

現在、このような機関を作ろうという動きは、政府にも業界にもありません。